演劇との付き合い方

演劇との付き合い方

2023/11/19

こんにちは、綿貫美月と申します。

Theatre MERCURYに2015年に入団、現役の時は制作、小道具、たまに宣美、役者をやってました。卒業後はメーカーで働きながら、役者やっております。

スタッフやりつつだったり会社勤めしつつだったりと、現役の頃から今に至るまで、「これ一本だ!」みたいな感じで進んでいない私が、こんな素敵な企画に携わらせていただいていいのか…と怖気付いたりもしたんですが、そんな優柔不断な私だから書けることも少しはあるかなと思い、執筆させていただきました。
「演劇って以外と懐深いんだよ!」ってことを伝えられたらいいなと思います。
私は今役者メインでやっていること、元々役者をやりたかったことから、役者の方向けのような書き方になってしまうこと、ご了承いただけたら幸いです。


1.演劇との付き合い方は思ったより自由だった

私は勝手に卒業したら演劇はできない。できるかもしれないけど、それは、プロを目指す=フリーで活動するしか道はないと思ってました。
就職するか、演劇を続けるか、の二択だと。
チキンな私は、役者の道で食べていく!っていう選択を取れなくて。必然的にもう演劇はできないんだなと思ってたんです。
でも、ひょんなことから外部の団体に出て、同い年の役者さんが
「え?就職するけど演劇続けるよ?」
とさも当たり前のように言ってて。
えええそんな選択肢あったんかい、と、目から鱗が落ちるような衝撃でした。

意外と多いんです、サラリーマンやりながら役者やってる人。それはもうびっくりするほど。
駒場出身以外の方とも共演するようになって、ようやく知りました。

やっぱり役者で食べていきたい、メインでやっていきたいって方は基本バイト、あとは派遣社員って方も多い。
(集中稽古がある場合だと2週間とかずっと休む、に近くなることもあるだろうし)

でも、有給を数日とれば出来る公演も、ちゃんとあるんです。
どんなクオリティなの?って不安だったら、今度出演する舞台観にきてください(まだ先だけど…)。「面白いもの作れるよ、楽しいよ」ってお伝えできるよう頑張っておりますので!

だから、もし、「もう演劇できないな、もっとやりたかったな」と思ってる方がいたら、大丈夫、意外とやってけるよ、と知って欲しいのです。


2.卒業後も演劇続けるには?

一番簡単なのは、公演やりたいって人に声をかけてもらうこと。待ってて声をかけてもらえるなら、そんな幸せなことはありません。(ツテがある方はこれでいけるかもですが)

次に、ツテがない人。(私も半分これでした)
関東にいるときはツテのおかげでやることも出来たのですが、仕事の都合で1〜2年くらい福岡に行ってまして。
知り合い0!ここでどうやって演劇やったら良いの?という事態に( ;  ; )

もう、自分から探しに行きましょう…!勇気いるけど!
私はX(旧Twitter)やネットで「福岡 演劇 劇団」とか入れて調べて、興味のあった劇団に連絡して入れてもらいました。
何度も「見つからないよ〜無理だよ〜泣」って思ったけど、周りが「絶対あるよ!探せ!」って檄を入れてくれたので、おかげさまで。

新しい環境、人とやるのもすごく面白いです。人によると思うけど。

あとはWSとかオーディションに参加してみるのもおすすめです。
オーディション落ちるとほんと辛くなるけどね。悔しいけどね。でもそうやって新しい縁を掴めたら、得られるものも多いし、楽しいし、成長できる気がします。
アイディアやスタンス、取り組み方を学べて、それを他のとこにも還元できたりするし。また、そうやってできた縁がまた全然違うとこで繋がったりもして。人の繋がりって面白いです。

そのほかに、声を上げるのも大切なのかなと思います。「やりたいです」と。演劇やりたいと思ってるかわからない人に声かけるのって難しい気がするし、私も声を上げるところから始めました。


3.最後に

演劇の懐は深いよって伝えたくて。
やりたいけどやり方わからない人、不安な人、諦めてる人に、少しでも演劇を続けるハードルを低くしてもらえたらと思って書きました。

でも、そうはいっても、公演打つまでにかかる時間は膨大だし。休めないし。お金もかかるし。
周囲の人に、いい顔されないことだってあるし。
物理的にはできるのかもしれないけど、身体的、精神的にやれるのかは、それぞれの環境によると思います。

だから、「やりたいけど、やらない」も立派な選択です。
何よりも自分自身を大切にしてほしいです。
やりたいけどやれない辛いって気持ちに押しつぶされそうなときは、演劇から少し離れるのも一つ。うずうずする時は、仲間内でただただ本読みやるっていうのも一つ。
(私もたまに、ただ楽しんで本読みする会やってるので、お気軽にお声がけ下さい)

全く演劇に触れなくなったっていいし、たまに観に行って楽しむのも、ふらっと仲間内の公演ちょろっと手伝うのも、自由です。

また、もしひっさびさにやりたいなぁ、触れたいなぁってなったら、いつでもまた声をあげてマイペースに関わってもらえたらと思います。

何か不安なこと、悩んでること、聞いてみたいこと、何でも何かあったら、私で良ければお気軽にご連絡ください。
私も色んな人に支えられて、繋いでもらって続けられてるので。

読んでくださった皆さまが、少しでも演劇と楽に、楽しく関係を築けたら幸いです。