駒場演劇祭、なぜ??

駒場演劇祭、なぜ??

2023/10/22

はじまり

どうも、劇工舎プリズム19代兼ESSドラマセクション20代の平田隼大と申します。大学院修士1年です。演劇、ここまで続けるつもりでは全くありませんでした。人生、どんな展開になるかなんてわかりませんね。

この度、駒場演劇祭という企画を立ち上げまして、絶賛運営しています。正直かなりのスケールの試みになってしまい、回している自分でもビビってるくらいです。なぜこのようなことをしているのか、なぜこのスケールなのか、どんなモチベで平田はやっているのか、このようなことについて綴りたいと思います。ご興味を持っていただけたならば、最後まで読んでもらえたら嬉しいです。

駒場演劇祭は、一言でいうと僕が現役のころあってほしかった場です。正直僕は1年の頃なかなかくすぶっていて、というのも演劇は大学から始めて自信なかったし、周りの人々は次元が違うように感じられて表現したい気持ちがあってもそれを表に出すことが全くできませんでした。内なる自我をやっと表に出せたのが2年の最後で、3年の夏はプリズムで作演をやることになりました。

はあああああ、なんてもったいないんだ!!!もっとできたろ!!!多分!知らんけど!

別に後悔とかはなくて、というのも順序とか、心の準備とか、経験とか、コロナとか、そういう色々な要因の積み重ねなしで作演なんてできなかったとは思うので、3夏以前に僕が作演をやれる可能性なんてなかったと納得はしています。ただ、僕が注目してほしいのは、この「積み重ねが必要であった」という点で、駒場の演劇サークルにおいて自我を出すにはなんか、なんか「積み重ね」が必要になるんですよね。

積み重ねがないとそもそも劇作なんてしたいと思わないというのはもちろんありますが、それ以上に駒場で演劇をやろうと思うと、どうも積み重ねがないとプレゼンテーションが許されない場しかないなとも思うのです。もちろん、それには理由があります。駒場界隈で外部の客を入れるような劇作をしようとすると、まず大人数を従えなきゃだし、お金大量に必要だし、小屋を取らなきゃだし、大変なんです。大変だから、ある程度積み重ねがないと許されないし、できないというのはあります。

僕はそんな現状に風穴をぶち開けたい。

駒場でももっと気軽に劇作ができる場を作りたい、そういう想いで構想したのが駒場演劇祭です。積み重ねも大事ですが、とりあえず作ってみてプレゼンテーションしてみるのも大事です。駒場演劇祭がそんな場になればいいなと思っています。

想い

さて、原点の説明はこのようなものではありますが、このような想いから「よし、作ろう!」と奔走しているうちに他の、付加的な想いがたくさんついてきました。駒場界隈を盛り上げたい、上の代とつながれる場を作りたい、演劇祭のノウハウを蓄積したい、濃い観劇体験を提供したい、スケールが大きい企画を完遂したい、等々。これらの総体は、正直自分でも把握しきれないほど大きくなっており、一部を言語化しようとすると他の部分が捨象されてしまうような、複雑な塊として胸に据えられています。しかし、塊に散りばめられているやるべき理由、やりたい理由、やる理由、この駒場演劇祭企画はそのすべてに言及している包括的なパッケージであることは言語化できなくとも確信しています。

伝えたいこと

最後に、僕が作っているこの企画が成功するにはある条件があって、それは人に参加してもらうことです。当たり前か… しかしこの観点は本当に忘れてはいけないとても大事な視点なのです。僕が本当に参加してほしいと思っている人々、僕の第一ターゲットは過去の自分、つまり少しはやりたい気持ちがある癖に「劇作はやらないな」と心の中で決めつけている人々なんです。なので届くか届かないかはわかりませんがダメ元で、「劇作はしないな」と思っている人々へ、少し自分をだましているかもと思っている人々へ、僕から「やりたいことを実現させるための秘訣(平田流)」を教えましょう。それはとても簡単で「何かやりたい」と感じたとき、それをやる理由を探すのではなく、それをやらない理由を探すことです。持論ですが、ある2択を迫られたとき、どっちを選んでもどこかで後悔します。そして、一番どうしようもないというか割り切れない後悔が「やっぱりやればよかった」なのです。やらない後悔よりやる後悔、ですね。なので、やらない理由が見つからない限りはやるべきだと思うのです。この駒場演劇祭自体、そのように始まりました。僕の中でやりたいという気持ちがあり、やらない理由がなかった、からやった。それくらいの軽い気持ちで始めました。「重いものを背負うのは未来の自分だし、多分未来の自分は重いもの背負うのまんざらでもないだろうし、よし、やるか~~。」 幸いにも、今回駒場演劇祭で作品を出すと決断した際生じる荷は、駒場演劇祭全体を運営するよりかは軽いものです。なのでぜひ、「やりたい」と少しでも感じた場合は軽率に応募してしまって下さい。

以上を持ちまして僕のコラム記事とします。最後まで読んでくださりありがとうございます。